2010年10月31日日曜日

ゴールに行き着く方法は選べる! 『情報ダイエット仕事術』堀正岳著

「情報ダイエット仕事術」堀正岳著









































私は本書の著者堀正岳さんのファンです。
ブログhttp://lifehacking.jp/も欠かさず読んでます。
今も売れに売れている『モレスキン伝説のノート活用術』は、

以前このブログでも感想をかかせていただきました。
ブログや著書に書かれている内容は、
ライフハックについての多岐に渡る事柄が取り上げられていますが
根底を流れる思いは、
自分の人生を精一杯生かしきりたい
そんな情熱的で繊細な思いが伝わってきます。

本書は、溢れる情報を脂肪に例えると、
その脂肪を落としていく方法と、
落とした体重をいかに維持していくのか、
その仕組みについて書かれていると思いました。

【絞る】

私はここを読んで実際に一つに絞った習慣があります。
それは、「1日1回は文章を書く」ということです。
別に私は、小説家やライター、エディターになりたいワケでも、
アルファブロガーになる野望をもっているワケでもありません。
ただ、文章を書くことが好きだということと、
もし、できるなら同じ志向性をもつ人達と出会いたいからです。

堀さんは言います。
1具体的で、可能な行動でなくてはいけない
2数にこだわる
3持続することで効果を発揮させる

この条件を満たした「一つの習慣」を、
持続させれば効果が得られると信頼することが大切だそうです。

では、私が絞った「一つの習慣」は、本当にこれでいいのでしょうか。

それには、「目標」をブレイクダウンで把握し、
「行動」をボトムアップで管理するのだそうです。

ブレイクダウン式
ブレイクダウンは目標を理解しやすくする一方で、
いま取り組むべき「行動」がみえにくくなる

これはマインドマップでミッションをかいたときに
感じたことです。
「こうありたい、こうなって欲しい」というイメージを
もち、ブレイクダウンしながらブランチを伸ばしていきます。

最終的には
「今、何をしたらいいのか?」
という行動レベルにもっていくのですが、
その行動が果たして本当に描いたイメージにつながっていくのか?という不安がありました。

まあ、これはマインドマップだから起きた不安ではなく、
私がもっと細かく中目標、小目標というように
考えてマインドマップを作成していけばいいのだということです。

ちょっと横道にそれましたが、
堀さんは、ブレイクダウン式だけで目標を理解せずに、
ボトムアップ式で数ある行動から目標の実現に合ったトレーニングを1つ選べばいいと言っています。

【選択肢】

年度始めの学級開きで、子ども達にゴールに辿り着く方法は複数ある、
ということを、こんな話をしながら伝えます。
「山の頂上に登るには、いろいろな登山道があります。
クネクネ道、一直線道、休み休み道~など、それぞれの道に良さがある。
途中で見える景色も違う。だから、一つがダメだからと言って、
山を登ることそのものをあきらめないで、他の道をチャレンジしてみましょう。」

子どもにはこんなことを言っているクセに、
自分自身のことになるとつい「やるか?やらないか?」
の話になってしまいます。

例えば、「走ること」。
雨が続くと、「走れないから仕方ない」と、体を動かすこと全てを止めてしまうという、
極端でバランスが悪く、結局長続きしないことにもなりかねません。

そこで、前述の
ボトムアップ式で数ある行動から目標の実現に合ったトレーニング
の選択肢の中から選びつつ、ゴールを目指していけばいいことを
堀さんは勧めてくれます。

この方がその日の気分で、
「今日は元気だから長く走ろう」
「今日は疲れがたまっているから、ベランダでラジオ体操をしよう」
微々たる前進でも、「0」にはならないメリットがあると思いました。

【記録】

モレスキンファンの私としては、どうしてもここの部分に目がいってしまいます。

私のモレスキン歴は、かれこれ5年以上になりますが、
やはり、「モレスキン伝説のノート術」の影響は大きく、
「ユビキタスキャプチャー」らしきことを続けているのは、
「モレスキン伝説~」のおかげです。

モレスキンノートを使っていても、所謂普通のノートと同じ使い方をしていた私は、
読書記録や日記などを書いていました。
当時の使い方は、「見返す」ことなど意識がなく、
その場で書いておしまい!「気分はスッキリ」という程度ものでした。

「モレスキン伝説~」と本書から、やはり記録し続けた先の景色を
見てみたい!という気持ちが強まりました。

例えば、朝から晩までの自分が目にした出来事を記録したり
自分にとって気になる情報をストックしたりすることで
見えてくる新しい自分や周囲の見え方が今とどのように違ってくるのかが
楽しみです。

以前は、自分というフィルターを通しているのだから、
記憶に残らないものは自分にとって必要のないこと~
などとおごっているところもありました。

でも、今は違います。
もしかしたら、記憶に自信がなくなった~とも言えなくないのですが、
やはり「かく」ことの可能性は広がります。
きっと、年齢を重ねたり今という瞬間を愛しく感じたりする
気持ちが強くなったのでしょう。
また、「かく」という行為の可能性を、
マインドマップを通して再認識したことも理由の一つでしょう。

この辺りの気づきも、ブログを通して発信していきたいと思います。



2010年10月24日日曜日

ラジオ版 学問ノススメ 乙武洋匡(元小学校教諭)

私が今イチオシのPodcast
「ラジオ版 学問ノススメ」



































著名人が最近出版した本を紹介しながら、
それにまつるエピソードをじっくり教えてくれます。
最近聴いた回は、『五体不満足の著者で有名な乙武洋匡さんです。
昨年度の3月まで学校現場にいた乙武さんが、
その体験をもとにして書いた『だいじょうぶ3組とからめて教育への思いを語ってくれました。

【『五体不満足』との出会い】




もう10年近く前になるのでしょうか。
電動車イスに乗って爽やかに笑っている乙武さん。
もう既に現場で教師として働いていた当時の私には珍しく、
繰り返し何度も本を読んだ記憶があります。

【ちょっと待ってよ乙武さん!】

Podcastは通勤帰りの車の中で聞きました。
正直に言うと…聞いていてあまり気分が良くはありませんでした。

「学校は窮屈だ」
「社会人の常識は、ホウレンソウ~でも、担任として子ども達の為にあえて怒られることを
相談なしにやった。」

確かに、子ども達にも保護者にも受けはいいでしょう。
でも~組織で生きる云々ではなくて、
学校はチームプレーだということを忘れてはいけないと思うのです

私達教師は、子ども達にとってあくまでも「通過点」です。
あつまる子ども、教師の色が違っているのは当たり前です。
押さえようとしても、滲んででてくる色はクラスによって違います。
でも、ルールは守らなくてはいけません。
その部分を子ども達は見ています。
納得がいかなくても、トコトン話し合って決まったことには協力するのがルールです。
それを教えるのが、教師や大人の役目ではないでしょうか。

それこそ、他のクラスの子ども達や保護者の方達からの信頼を失います。

と~こんな感じだったので、このまま聞くのを止めようか~とも思ったのですが、
やはり『五体不満足』からのおつき合い、
また、若い方の意見を聞くことも大切だと思い直して次の日の学校帰りに聞く事にしました。

【乙武クンの担任の先生に会いたい!】

この番組の最後に、恒例の質問があります。
「心に残る先生は?」

乙武さんにとって心に残る先生は、
小学校の1~4年生の担任の方だそうです。

そのエピソードを聞いて、やっぱり聞き続けて良かった!
とスッキリした気分でした。

詳しくはPodcastを実際に聞いていただきたいのですが、
私がそこから得たことは、
「子どもの為に何かをするには、大人が自律し自我を脇へおく厳しさが必要」
ということです。

ぜひ、皆さんのフィルターを通してこの話をPodcastで聞いてみてください。
この担任の先生に会いたくなりますよ!

【活かす】

一億総教育評論家~みんな学校教育を受け、賛成、反対いろんな意見をもっているでしょう。
でも、それはあくまでも主観です。
私達教師はプロなのですから、自分の経験から離れる必要があります。
迷いながら、悩みながら、それでも明日はくるのです。
プロとしての専門性をもつためにも、
様々な方面からの意見を聞く耳を閉ざさずにもちたいものです。

2010年10月23日土曜日

書くことのススメ!『文章を書くこころ』外山滋比古著


『文章を書くこころ』外山滋比古著























自問自答〜「私はなぜブログを書き続けるのでしょうか?」


都はるみさんが歌う、
「着てはもらえぬセーターを、寒さ堪えて編んでます~」
に例えるなら
「読んでもらえぬブログを、虚しさ堪えて書いてます~」
となるでしょうが、それ程深刻なワケではありません。

できれば多くの人に読んでいただいて、梅田望夫さんの言う
「同じ志向性をもつ人」に出会ってみたい。
それを密かに期待しつつ、書く事そのものを楽しみたい、
という欲張った気持ちもあります。

私が読者の立場で他の方のブログを読む時は、
やはり流れるような文章と、
私にとって新しい気づきが得られるものに惹かれます。

では、自分がアウトプットするものはどうなのか?
というと、必ずしも自分が読みたいと思えるものが、
書けているわけではないことが突きつけらます。

私が、読んで貰えぬブログを、2年以上書き続けている最大の理由は、
「自分が読者の立場になった時、これはおもしろいと思える文章を書きたい」

とことへの挑戦と、子どもの頃は大嫌いだった文章を書くという行為の面白さに、
最近やっと気づいたからだと思います。

だから、少しでもまともな文章が書けるようになりたい気持ちから、
読書術に続いて、文章術を読む回数が多いのでしょう。

今回手に取った外山滋比古さんの文庫本ですが、
読むと必ずグッと心に残るフレーズがいただけます。

その中から文章を書く時の心のあり様を、いくつかご紹介します。

【練習】

どんな技を身に付けるにも、大切なのは「練習」。
どんなに短くてもいいから、毎日何か文章を書き続けること
外山さんは勧めています。

また、書くことばかりではなく、自分が書いたものを、
何度も読み返すこと
書いている時には気付かない文章のひっかかりを
読みながら気づくことがあると書かれていますが、
まさにその通りです。

私はブログの文章を、
iPadを使う時は、もとから入っていたメモアプリを使ったり
PCの時は、Keynoteを使ったりします。
そのあと文章をコピーし、ブログの下書き欄にペーストしてから
文字を拡大するなどのお化粧をしていきます。
その時、自分の書いたものを何度も読み返すことになります。
この作業を何度となく繰り返すことで、
自分の文章の癖や嫌なところが、以前に比べてわかるようになりました。
「ここはおかしいな」と気づけるようになっているので、
少しは向上しているのでは、と期待しています。


【味わいのある文章】

ここの部分はちょっと耳の痛い話でした。
恥ずかしながら、外山さんの指摘を意識しながら、
書いたものを読み直している今、何に気をつけたらいいのか明確
になっているので、格段に読みやすさがUPした気がします。

それは次の4点です。

・原稿用紙1枚の中に、同じ言葉を2度使わないこと。
・文末等同じ言葉を使わないこと。
・意味のない「が」は使わないこと。
・段落のつながりや流れを意識すること。

これらを少しずつ身に付けていくために、
外山さんは次の事を提案しています。

・自分にとって名文だと思う作者の文章を、
暗記するまで繰り返し読むこと

中学・高校時代に、この暗記に取り組んだ記憶があります。
でも、それは「平家物語」や「方丈記」などの古典といわれるものです。
おそらく外山さんが暗記をすすめるのは、文章の型を自分の中にインプットするためだと思います。
だとしたら、私はどなたの文章を暗記しよう?

村上春樹さんが小説家ではもっとも好きですが、
村上さんの文体はちょっと敷居が高いようです。

他には、大江健三郎さんや池澤夏樹さん、梅田望夫さんの本も大好きです。
しかし、皆さん村上さん同様に独特の文体で迷ってしまいます。
だれをお手本にしよう~?

読んでて楽しい、しかも暗記ししたらちょっと自慢できるもの、
ということで、夏目漱石の「坊ちゃん」にします!(十分独特ですが〜)

毎日声に出して、歯切れのいい文章を私の体の中に取り入れたいと思います。

【活かす】

・大人同様子どもだってインプットが大切です。
本等を読み、言葉や文章の流れを体のなかに染み込ませたいです。
齋藤孝さんの声に出して読みたい日本語などを使って
結果を焦らず継続を意識して取り組んでみたいと思います。

・インプットした後はアウトプット
今読んでいる『能率手帳の流儀』野口晴巳著http://www.amazon.co.jp/能率手帳の流儀-野口-晴巳/dp/482071709Xに、書く事の大切さが書かれています。
「~書くという行為は、頭の中にモヤモヤしていたものを、
はっきりと意識の上に引き上げる作業なのです。」


私がまさにそうなのですが、とってもワクワクすることを
思いついても、いざ文章に表そうとするとガタガタと
土台が崩れそうになります。
そこの不快をちょっとばかり我慢して書き続けていくと、
それこそ山のてっぺんに登ったような爽快感を味わうことができます。

とはいえ、いつも登山はシンドいので、ちょっとしたメモをマインドマップでかいておくと、
抵抗なく続けることができます。

大人も子どもも日々成長していくには、
周囲との関わりや会話と共に、自分との会話がとても大切です。
それを支える「書く・描く・かく」のハードルを低くできるようにしたいです。