理科実践TEFCAS:005
3年理科『植物の育ち方』
今週も2クラスで理科を行いました。
あれもこれもと欲張りたくなってしまいますが、
子ども達の実態等も考えながら、学習過程をその場その場で変えています。
今は「モンシロチョウの育ち方」と「ホウセンカやヒャクニチソウの育ち方」を
同時進行で行っています。
そのような中授業を進めつつ、観察カード以外でマインドマップの活用方法を日々模索しています。
では、今週の簡単な学習の流れです。
セントラルイメージを2つかき、違いと共通点を見つける出発点にしました。
【学習の流れ】
①ホウセンカの種を蒔き、2週間程たった今、どんな芽が出ているか予想させる。
!(^^)!B4の紙の中央に予め円を2つ描いておき、
左側の円に予想のイラスト、右側の円に結果(実際に見たもの)を描くようにする。
②虫めがねや五感を使って観察することを確認し、ホウセンカの芽を観察させる。
③教室に戻って観察したことを右側の円に描くようにする。
④ホウセンカの芽の予想と結果を比較し、予想と「違ったところ」「同じ所」を発表させる。
!(^^)!教師はその発表を聞きながら、黒板のマインドマップをかいていく。
!(^^)!自分がかいているときや観察している時に気づかなかったことも、友達の発表やマインドマップを見ているうちに気づいたこともどんどん発表させるようにする。
⑤種から芽が出て初めに出てきた葉を、「子葉」ということを確かめる。
【授業を終えて】
実はこの流れを初めに行ったクラスでは、2つのイラストをセントラルイメージにして、
「違う所」と「同じ所」をメインブランチにして枝を伸ばしていきました。
子ども達は次々に枝を伸ばして、発表も意欲的に行うことができたのですが、
1週間に1度の私との理科授業で、マインドマップをかくスピードも当然ながらゆっくりで、
予定していた内容を終えることができませんでした。
このことから、「限られた時間の中で行う」のが専科のルールなので、
次のクラスではセントラルイメージだけで、後のブランチは私が板書し、
一人ひとりの子ども達に変わって、私が代表でマインドマップをかくという流れに変更しました。
どちらにしても、理科の学習の達成すべき目標に到達するのと同時に、
「学び方を学ぶ」マインドマップを1年をかけて身につけることができるように、
1学期の間に、時間を設定してマインドマップのかき方を導入する授業を行いたいと思いました。
2010年5月27日木曜日
2010年5月22日土曜日
『決めない会議』香取一昭・大川恒著
会議でワクワクするのに必要なことは?
【予想】
●言いたいことがはっきり言えればいい。
●「どうせ言っても意見が活かされない」ことがないようなシステムにする。
【分かったこと】
●「決めない会議」って?
会議は何かを決めるために行われるべきものなのに、「決めない会議」ってどういうこと?
この題名を見て、そう思ってしまうのは私だけではないはずです。
「決めない会議」とは、次のように本書に書かれています。
・「~これまでの会議のあり方を「決める会議」だとするならば、~「決めない会議」では、
あえて決めようとしなくても決まってしまうのです。~」(P3抜)
・「決めない会議」の目的は、急いて結論を出したり、
あらかじめ決められた結論に参加者を誘導しようとすることではありません。
~お互いの思考の背景について探求し、相互理解を深め、
集合的な気づきを得たり、アイデアを創出することにより、
参加者間の関係の質を高めることにねらいがあります。
そんな会議があるなら、ぜひとも味わってみたいですよね。
一体私達参加者が、どんなことをしたら「決めない会議」が実現するのでしょう。
●ルール
「決めない会議」には、スポーツを行うようにルールがあります。
いくつかあるルールの中で、私が印象的だったのは次の3つです。
一つ目は「断定してはいけない」です。
自分の意見を、さも「これが真実だ」のように決めつけてはいけないということです。
二つ目は「人格とアイデアは分けて考える」です。
とかく感情的に自分と違う意見を言う人に対して、
「どうして?」と感じてしまいそれを引きずってしまうことがないでしょうか。
それではその後に続く活動に、どうしてもネガティブな感情をもってしまうことになります。
そのようなことが無いように、あくまでもその場だけのことと割り切ることが大切です。
三つめは「自分の意見はひとまず保留する」です。
自分の意見を念頭に置いたまま、人の話を聞くのではなく、
とにかく相手にとことん寄り添う。そんなイメージでしょうか。
これらのルールに共通するのは、「自分のエゴを捨てる」ということだと思いました。
スポーツでいうならば、「スポーツマンシップにのっとる」でしょう。
スポーツをするならスポーツマンシップが必要なように、
会議をするなら「会議マンシップ」が必要なのですね。
●空間
人がリラックスして、自分のエゴを捨てて思いを発信できるようにするならば、
その話し合いの環境も重要になってきます。
本書では、カフェのような空間を条件にあげています。
テーブルクロス、花瓶の花・・・手作り感が人を迎えるあったかい雰囲気を作るといっています。
●安全な場
前述のルールに関わることでもありますが、
参加者が自由に発言できるように、何を言っても承認される「安全な場」が必要です。
最近私が読んできた本の中に、話し合いで活発な意見交流ができないのは、
「自己規制」「相互規制」が働いてしまうからだとありました。
そんな規制が働かない「安全な場」が必要です。
【教育に活かす!】
●間違うことを恐れるのは「ルール違反」だということ。
「教室はまちがう所だ」という絵本があります。
私の大好きな本です。
担任をしているときは、4月のクラス開きで数年間読み聞かせをしていました。
今は学習室の窓際の棚に、表紙が見えるように置いてあります。
この本を読むと一瞬、子ども達の表情は変わります。
「そうだな。教室はまちがう所だな・・」
と安心するようです。
でも、授業が始まると「恥ずかしい」「間違えたくない」という感情が働くようです。
大人もそうですよね。同じです。
でも、この感情をひとまず置いておくことなしに、話し合いを心底楽しむことはできないし、
ワクワクするようなアイデアは生まれません。
確かに「ルール違反だよ」といったところで、直ぐには変化はないかもしれません。
でも、やんちゃな子達に「サッカー選手はサッカーのルールを守っているよね」というと「そうだな」と納得します。
だからそれと同じです。
スポーツを楽しむためにルールがあるように、
会議を楽しむためにもルールがあるということを子ども達に、
そして、大人達にも伝えたいと思います。
【予想】
●言いたいことがはっきり言えればいい。
●「どうせ言っても意見が活かされない」ことがないようなシステムにする。
【分かったこと】
●「決めない会議」って?
会議は何かを決めるために行われるべきものなのに、「決めない会議」ってどういうこと?
この題名を見て、そう思ってしまうのは私だけではないはずです。
「決めない会議」とは、次のように本書に書かれています。
・「~これまでの会議のあり方を「決める会議」だとするならば、~「決めない会議」では、
あえて決めようとしなくても決まってしまうのです。~」(P3抜)
・「決めない会議」の目的は、急いて結論を出したり、
あらかじめ決められた結論に参加者を誘導しようとすることではありません。
~お互いの思考の背景について探求し、相互理解を深め、
集合的な気づきを得たり、アイデアを創出することにより、
参加者間の関係の質を高めることにねらいがあります。
そんな会議があるなら、ぜひとも味わってみたいですよね。
一体私達参加者が、どんなことをしたら「決めない会議」が実現するのでしょう。
●ルール
「決めない会議」には、スポーツを行うようにルールがあります。
いくつかあるルールの中で、私が印象的だったのは次の3つです。
一つ目は「断定してはいけない」です。
自分の意見を、さも「これが真実だ」のように決めつけてはいけないということです。
二つ目は「人格とアイデアは分けて考える」です。
とかく感情的に自分と違う意見を言う人に対して、
「どうして?」と感じてしまいそれを引きずってしまうことがないでしょうか。
それではその後に続く活動に、どうしてもネガティブな感情をもってしまうことになります。
そのようなことが無いように、あくまでもその場だけのことと割り切ることが大切です。
三つめは「自分の意見はひとまず保留する」です。
自分の意見を念頭に置いたまま、人の話を聞くのではなく、
とにかく相手にとことん寄り添う。そんなイメージでしょうか。
これらのルールに共通するのは、「自分のエゴを捨てる」ということだと思いました。
スポーツでいうならば、「スポーツマンシップにのっとる」でしょう。
スポーツをするならスポーツマンシップが必要なように、
会議をするなら「会議マンシップ」が必要なのですね。
●空間
人がリラックスして、自分のエゴを捨てて思いを発信できるようにするならば、
その話し合いの環境も重要になってきます。
本書では、カフェのような空間を条件にあげています。
テーブルクロス、花瓶の花・・・手作り感が人を迎えるあったかい雰囲気を作るといっています。
●安全な場
前述のルールに関わることでもありますが、
参加者が自由に発言できるように、何を言っても承認される「安全な場」が必要です。
最近私が読んできた本の中に、話し合いで活発な意見交流ができないのは、
「自己規制」「相互規制」が働いてしまうからだとありました。
そんな規制が働かない「安全な場」が必要です。
【教育に活かす!】
●間違うことを恐れるのは「ルール違反」だということ。
「教室はまちがう所だ」という絵本があります。
私の大好きな本です。
担任をしているときは、4月のクラス開きで数年間読み聞かせをしていました。
今は学習室の窓際の棚に、表紙が見えるように置いてあります。
この本を読むと一瞬、子ども達の表情は変わります。
「そうだな。教室はまちがう所だな・・」
と安心するようです。
でも、授業が始まると「恥ずかしい」「間違えたくない」という感情が働くようです。
大人もそうですよね。同じです。
でも、この感情をひとまず置いておくことなしに、話し合いを心底楽しむことはできないし、
ワクワクするようなアイデアは生まれません。
確かに「ルール違反だよ」といったところで、直ぐには変化はないかもしれません。
でも、やんちゃな子達に「サッカー選手はサッカーのルールを守っているよね」というと「そうだな」と納得します。
だからそれと同じです。
スポーツを楽しむためにルールがあるように、
会議を楽しむためにもルールがあるということを子ども達に、
そして、大人達にも伝えたいと思います。
2010年5月19日水曜日
マインドマップ実践TEFCAS:0004
3年理科 モンシロチョウの育ち方
昨年に続き3年生の理科を受け持っています。
昨年度は1クラスだけの実践でしたが、今年度は2クラス受け持つことになったので、
いろいろな取り組みができると楽しみにしています。
学習指導要領の移行期ですが、3年生の理科は昨年度と変わらないので、
1年間の見通しはかなりたっています。
といってもまだ1年を見通した全脳思考、マインドマップを作成していないので、
きっと見落としていることがあると思いますが、これから徐々にやっていきたいと思います。
今日の実践の前に嬉しいことを一つ。
【昨年度の実践がまだ…】
昨年度の3年生(現4年生)で、私が最後に実践した「おもちゃをつくろう」でマインドマップを使ったことはtwitterなどで公開しました。
実はその盛り上がりが、まだ子ども達の中に残っているようです。
ごくごく少数ですが、あの時作った「電気がつくしくみ、磁石がつくしくみ」を活かしたおもちゃを更にパワーアップさせて新たに作り続けているのです。
残念ながら公開はできませんが、
「作ったよ~先生みてね」
と、言いに来る子ども達の表情から、
「まだまだアイデアが浮かぶんだよ」というワクワクが伝わってくるようです。
今年度の3年生にも、3学期になったら私自身の指導法もさらにブラッシュアップさせて、
「まだまだアイデアが浮かぶんだよ~」
のワクワク感を味わってほしいと思います。
【モンシロチョウの育ち方】
さて、前置きが長くなりましたが、今日の実践報告です。
簡単に今日の授業の流れを以下に記します。
1、前時にモンシロチョウについて既に知っていることを、
放射思考でかく。
2、そこから、モンシロチョウが「いる場所」、そこで「何をしているのか?」
「たまご」についてメインブランチにする。
3.NHK「ふしぎ大すき」を視聴することを知り、2でメインブランチにした3つの視点をフックにしてVTRをみるようにする。
4.途中VTRを停止し、「いる場所」「何をしているのか?」を確認しながら、
マインドマップのブランチをつけたしていく。
5.最後まで視聴したところで、残りのたまごについてみてわかったことをつけたしていく。
【授業を振り返って】
●成果
視点を与えて視聴させたり活動させたりするのは、これまでにもやってきたことです。
でも、それをマインドマップのメインブランチとして提示したのは初めてでした。
子ども達に発表させていて感じたのは、一人の子が発表したことがフックになって、
次々に想起したりイメージしたりすることができたようです。
●課題
今回は時間とスペースの関係で、個人のマインドマップはかかせませんでした。
従って、VTR(資料)の個の読み取り具合が、発言だけでしかみとることができないので、
評価の部分が今後の課題となりました。
今年一年を通じて、マインドマップの活用方法のバリエーションを増やしながら、
子ども達と理科の面白さを味わっていきたいと思います。
昨年に続き3年生の理科を受け持っています。
昨年度は1クラスだけの実践でしたが、今年度は2クラス受け持つことになったので、
いろいろな取り組みができると楽しみにしています。
学習指導要領の移行期ですが、3年生の理科は昨年度と変わらないので、
1年間の見通しはかなりたっています。
といってもまだ1年を見通した全脳思考、マインドマップを作成していないので、
きっと見落としていることがあると思いますが、これから徐々にやっていきたいと思います。
今日の実践の前に嬉しいことを一つ。
【昨年度の実践がまだ…】
昨年度の3年生(現4年生)で、私が最後に実践した「おもちゃをつくろう」でマインドマップを使ったことはtwitterなどで公開しました。
実はその盛り上がりが、まだ子ども達の中に残っているようです。
ごくごく少数ですが、あの時作った「電気がつくしくみ、磁石がつくしくみ」を活かしたおもちゃを更にパワーアップさせて新たに作り続けているのです。
残念ながら公開はできませんが、
「作ったよ~先生みてね」
と、言いに来る子ども達の表情から、
「まだまだアイデアが浮かぶんだよ」というワクワクが伝わってくるようです。
今年度の3年生にも、3学期になったら私自身の指導法もさらにブラッシュアップさせて、
「まだまだアイデアが浮かぶんだよ~」
のワクワク感を味わってほしいと思います。
【モンシロチョウの育ち方】
さて、前置きが長くなりましたが、今日の実践報告です。
簡単に今日の授業の流れを以下に記します。
1、前時にモンシロチョウについて既に知っていることを、
放射思考でかく。
2、そこから、モンシロチョウが「いる場所」、そこで「何をしているのか?」
「たまご」についてメインブランチにする。
3.NHK「ふしぎ大すき」を視聴することを知り、2でメインブランチにした3つの視点をフックにしてVTRをみるようにする。
4.途中VTRを停止し、「いる場所」「何をしているのか?」を確認しながら、
マインドマップのブランチをつけたしていく。
5.最後まで視聴したところで、残りのたまごについてみてわかったことをつけたしていく。
【授業を振り返って】
●成果
視点を与えて視聴させたり活動させたりするのは、これまでにもやってきたことです。
でも、それをマインドマップのメインブランチとして提示したのは初めてでした。
子ども達に発表させていて感じたのは、一人の子が発表したことがフックになって、
次々に想起したりイメージしたりすることができたようです。
●課題
今回は時間とスペースの関係で、個人のマインドマップはかかせませんでした。
従って、VTR(資料)の個の読み取り具合が、発言だけでしかみとることができないので、
評価の部分が今後の課題となりました。
今年一年を通じて、マインドマップの活用方法のバリエーションを増やしながら、
子ども達と理科の面白さを味わっていきたいと思います。
2010年5月18日火曜日
『「結果を出す人」の仕事のすすめ方』美崎栄一郎著
私が出せる結果って何だろう?
【予想】
「教育はすぐに結果が出るものではない。後になって出るものだ」
教育に関わる仕事をしている方なら、何度もこの言葉を聞いたことがあるでしょう。
私は子ども達に「自信とやる気を与える」ことをミッションとしています。
その私が本書を読んだ時、以前から漠然とやり過ごしてきた
「小学校の教師にとって、一体「結果」とは何だろう?」
という問いが目の前に迫ってきました。
教師といっても人間です。
人間同士の相性があります。
だからこそたくさんの人との関わりが子どもには必要ですし、
半面教師も自己形成には欠かせません。
ここ数年の私は、若い頃とは違ってテレビドラマの様な直ぐに結果の出せる
「スーパー教師」「カリスマ教師」は必要ないとさえ考えています。
それよりも子ども達と関わる大人が、
「チーム」として存在することが大切なのではないかと感じています。
目の前で結果を出させよう、子どもを変容させようと思った時点で、
何かこう「コントロールする」というイメージをもってしまうのです。
主体はあくまでも子どもその人自身。
変わる=結果
ならば、それは子ども自身の選択です。
教師や大人が「変えた=結果を出す」のではなく、
子ども自身が「変えた=結果を出す」のです。
私達大人はそのお手伝いしかできないと思います。
以前受講した「アクティブ・ブレイン」の小田全宏さんが、
教育について次の様におっしゃっているのを思い出しました。
まさにその通りだと納得しました。
「教育は、流れる川に文字を書くようなものだ」
では、再び自分に問いかけます。
「私の仕事の結果って何だろう?」
今の私はこのように考えます。
相手に結果を委ねてしまうと、教師も子どももシンドクなります。
だから私は結果を、私自身が増えてワクワクする「数」で追うことにしました。
つまり、子ども達と関わる時に、その子に応じたネタを持っていればいるほど、
より多くの子達のニーズに応えることができます。
ならばまるでお医者さんが複数の治療方法をもっているように、
私達教師も「複数のアプローチネタをもつという結果」であれば、
だれもシンドクならないと思うようになりました。
新しいアプローチは、学ぶ教師もワクワクします。
子ども達にとっても同様です。
【本書を読んでわかった事】
●ひたすらアクション
美崎さんは本書の中で繰り返し、
「結果を出すためには、実行すること=アクションすること」
の大切さを言っています。
(P3抜)
「本に書かれた誰かの成功したアクションを、
自分の置かれた状況に合わせて実行してみる」
この「自分の状況に合わせて」という所が、これまでの私に不足していたように思います。
結果を出すためにまだ工夫できるアクションがある・・・そんな思いをもちました。
●視座を変える
ここは「目から鱗」でした。
よく「視点を変える」とはいいますよね。
「視点」とは「フォーカスする対象」のこと。
「視座」とは「それを見る立場」のこと。
「相手の立場になって考えよう」とはよく言いますが、
私はこれを相手への思いやりだったりマナーといった視点でしか捉えていませんでした。
これを意識することで、新しい問題解決につながる視点を得ることができたので、
早速アクションにつなげていきたいと思いました。
【活かす!】
●「まねをする」ことへの抵抗感をなくす。
とかく子どもは互いに「まねをする」ことに敏感です。
「ああ~まねした」
と言って、時には相手を攻撃します。
「まね」は学びの大前提。
これからは「誰の、どこを、どのように」まねたのかを、
もっと意識させていきたいと考えました。
●アクションレベルを上げる
美崎さんはとにかく「アクションの方」です。
この『「結果を出す人」の仕事のすすめ方』には、
美崎さんがこれまで読んだ本から得た学びが知識で終わることなく、
実際に体と心を動かし自分のものにされてきたからこそ書ける気づきが隅々まで記されています。
本に書かれていることをそのままなぞるだけではなく、
自分がおかれている状況に合わせて当てはめ直すイメージです。
私はここの所から、この【活かす!】を更に具体的に,
今、ここから実践できるレベルにまで落とし込んでいきます。
【予想】
「教育はすぐに結果が出るものではない。後になって出るものだ」
教育に関わる仕事をしている方なら、何度もこの言葉を聞いたことがあるでしょう。
私は子ども達に「自信とやる気を与える」ことをミッションとしています。
その私が本書を読んだ時、以前から漠然とやり過ごしてきた
「小学校の教師にとって、一体「結果」とは何だろう?」
という問いが目の前に迫ってきました。
教師といっても人間です。
人間同士の相性があります。
だからこそたくさんの人との関わりが子どもには必要ですし、
半面教師も自己形成には欠かせません。
ここ数年の私は、若い頃とは違ってテレビドラマの様な直ぐに結果の出せる
「スーパー教師」「カリスマ教師」は必要ないとさえ考えています。
それよりも子ども達と関わる大人が、
「チーム」として存在することが大切なのではないかと感じています。
目の前で結果を出させよう、子どもを変容させようと思った時点で、
何かこう「コントロールする」というイメージをもってしまうのです。
主体はあくまでも子どもその人自身。
変わる=結果
ならば、それは子ども自身の選択です。
教師や大人が「変えた=結果を出す」のではなく、
子ども自身が「変えた=結果を出す」のです。
私達大人はそのお手伝いしかできないと思います。
以前受講した「アクティブ・ブレイン」の小田全宏さんが、
教育について次の様におっしゃっているのを思い出しました。
まさにその通りだと納得しました。
「教育は、流れる川に文字を書くようなものだ」
では、再び自分に問いかけます。
「私の仕事の結果って何だろう?」
今の私はこのように考えます。
相手に結果を委ねてしまうと、教師も子どももシンドクなります。
だから私は結果を、私自身が増えてワクワクする「数」で追うことにしました。
つまり、子ども達と関わる時に、その子に応じたネタを持っていればいるほど、
より多くの子達のニーズに応えることができます。
ならばまるでお医者さんが複数の治療方法をもっているように、
私達教師も「複数のアプローチネタをもつという結果」であれば、
だれもシンドクならないと思うようになりました。
新しいアプローチは、学ぶ教師もワクワクします。
子ども達にとっても同様です。
【本書を読んでわかった事】
●ひたすらアクション
美崎さんは本書の中で繰り返し、
「結果を出すためには、実行すること=アクションすること」
の大切さを言っています。
(P3抜)
「本に書かれた誰かの成功したアクションを、
自分の置かれた状況に合わせて実行してみる」
この「自分の状況に合わせて」という所が、これまでの私に不足していたように思います。
結果を出すためにまだ工夫できるアクションがある・・・そんな思いをもちました。
●視座を変える
ここは「目から鱗」でした。
よく「視点を変える」とはいいますよね。
「視点」とは「フォーカスする対象」のこと。
「視座」とは「それを見る立場」のこと。
「相手の立場になって考えよう」とはよく言いますが、
私はこれを相手への思いやりだったりマナーといった視点でしか捉えていませんでした。
これを意識することで、新しい問題解決につながる視点を得ることができたので、
早速アクションにつなげていきたいと思いました。
【活かす!】
●「まねをする」ことへの抵抗感をなくす。
とかく子どもは互いに「まねをする」ことに敏感です。
「ああ~まねした」
と言って、時には相手を攻撃します。
「まね」は学びの大前提。
これからは「誰の、どこを、どのように」まねたのかを、
もっと意識させていきたいと考えました。
●アクションレベルを上げる
美崎さんはとにかく「アクションの方」です。
この『「結果を出す人」の仕事のすすめ方』には、
美崎さんがこれまで読んだ本から得た学びが知識で終わることなく、
実際に体と心を動かし自分のものにされてきたからこそ書ける気づきが隅々まで記されています。
本に書かれていることをそのままなぞるだけではなく、
自分がおかれている状況に合わせて当てはめ直すイメージです。
私はここの所から、この【活かす!】を更に具体的に,
今、ここから実践できるレベルにまで落とし込んでいきます。
2010年5月11日火曜日
学校で、ホンネをポロリと引き出すにはどうしたらいいの?
『「ホンネ」を引き出す質問力』 堀公俊著
【予想】
●まずは人間関係を構築する。
●まずは自分が自己開示する。
●「ここはホンネを語っていい所」と場の雰囲気をつくる。
【KEY WORD】
◆自己規制、相互規制
人は誰しも、自分の思っていることをわかってもらいたい、
スッキリさせたいという欲がありますよね。
でも、実際はどうでしょう。
大勢の人間が生活する場では、
大人も子どもも素直にホンネを語ることに苦労をしています。
例えば学校では教師から子ども達に、
「教室はまちがう所だよ」と声を大にして伝えても、
子ども達はなかなか失敗に対してポジティブなイメージをもつことができないようです。
(ここではなぜ子どもが失敗を恐れてしまうのか?ということについてはあえて触れません)
なぜ人は、素直にホンネを語ったり失敗に対してポジティブなイメージをもったりすることが難しいのでしょう?
本書『「ホンネ」を引き出す質問力』P31より抜粋すると、
・現在の関係のバランスを崩すことへの不安
(漏らされたくない、傷つきたくない、恥ずかしい、そんな空気でないなど)
・不快相互理解に対する否定的感情
(人によって考え方が違う、話しても仕方ない、知っても仕方ない、わかってもらえない)
・相手の反応に対する不安
(対立を避けたい、つまらないことと思われたくない、相手の考えがわからない)
自分自身を振り返っても、まさにピタリと当てはまります。
集団のなかでせっかく開きかけた自分の心に、
「こんなことは人に知られたくない」と自分でストップをかけてしまうのです。
この自己規制の力が、ホンネを出すことを阻んでいるのだそうです。
このような考えをもつ人が集まれば、ますますその力は強まり、
互いに相互規制が働き合ってしまうのです。
この悪循環を断ち切ることが果たしてできるのでしょうか?
◆あふれだす
思い返してみてください。私たちがホンネを言った時の状況を・・・。
きっとまわりの雰囲気に影響されて、思わず言ってしまったことがありませんか?
P36にも同様のことが書かれていました。
「~ホンネを語るという場のムードに触発されて、みずからホンネを語ったのです。
~正確には、「引き出す」ではなく、「あふれだす」といった方が正しい~
これが、本書で新たに紹介したいアプローチです。」
互いに規制をかけたりかけられたりする硬直した人間関係から、
思わず「あふれだす」そんな人間関係を築ける質問力を、
前回のブログ斎藤孝さんの「質問力」とはまた違う角度から得ることができました。
【教育に活かす!】
●場づくり
自己開示しやすい環境を作る。
・非日常の空間を使う。
・狭い空間を使う。
・座り方(ラウンドテーブル型、サークル型)
●集団圧力を下げる
講演会などで質問が出ないとき・・・
・まずは個人で質問などをメモしてもらう。
・2人組になり5分ほど自由に雑談してもらう。
・その後、おしゃべりしたことを言ってもらう。
●約束事
・グランドルールを伝える。
本書P80~81からコレはと思ったものを紹介します。
☆意見の対立や食い違いをみんなで楽しみましょう。
→調和しないといけないという気持ちをはずす。
☆通夜狩りを言わず、自分の弱みを素直に見せましょう。
→タテマエとホンネをこう言い換えるだけで、わかりやすくなる。
☆今日は言いあう場ではなく、聴きあう場にしましょう。
→ランクの高い人が発言を独占するのを禁止にするルール。
【予想】
●まずは人間関係を構築する。
●まずは自分が自己開示する。
●「ここはホンネを語っていい所」と場の雰囲気をつくる。
【KEY WORD】
◆自己規制、相互規制
人は誰しも、自分の思っていることをわかってもらいたい、
スッキリさせたいという欲がありますよね。
でも、実際はどうでしょう。
大勢の人間が生活する場では、
大人も子どもも素直にホンネを語ることに苦労をしています。
例えば学校では教師から子ども達に、
「教室はまちがう所だよ」と声を大にして伝えても、
子ども達はなかなか失敗に対してポジティブなイメージをもつことができないようです。
(ここではなぜ子どもが失敗を恐れてしまうのか?ということについてはあえて触れません)
なぜ人は、素直にホンネを語ったり失敗に対してポジティブなイメージをもったりすることが難しいのでしょう?
本書『「ホンネ」を引き出す質問力』P31より抜粋すると、
・現在の関係のバランスを崩すことへの不安
(漏らされたくない、傷つきたくない、恥ずかしい、そんな空気でないなど)
・不快相互理解に対する否定的感情
(人によって考え方が違う、話しても仕方ない、知っても仕方ない、わかってもらえない)
・相手の反応に対する不安
(対立を避けたい、つまらないことと思われたくない、相手の考えがわからない)
自分自身を振り返っても、まさにピタリと当てはまります。
集団のなかでせっかく開きかけた自分の心に、
「こんなことは人に知られたくない」と自分でストップをかけてしまうのです。
この自己規制の力が、ホンネを出すことを阻んでいるのだそうです。
このような考えをもつ人が集まれば、ますますその力は強まり、
互いに相互規制が働き合ってしまうのです。
この悪循環を断ち切ることが果たしてできるのでしょうか?
◆あふれだす
思い返してみてください。私たちがホンネを言った時の状況を・・・。
きっとまわりの雰囲気に影響されて、思わず言ってしまったことがありませんか?
P36にも同様のことが書かれていました。
「~ホンネを語るという場のムードに触発されて、みずからホンネを語ったのです。
~正確には、「引き出す」ではなく、「あふれだす」といった方が正しい~
これが、本書で新たに紹介したいアプローチです。」
互いに規制をかけたりかけられたりする硬直した人間関係から、
思わず「あふれだす」そんな人間関係を築ける質問力を、
前回のブログ斎藤孝さんの「質問力」とはまた違う角度から得ることができました。
【教育に活かす!】
●場づくり
自己開示しやすい環境を作る。
・非日常の空間を使う。
・狭い空間を使う。
・座り方(ラウンドテーブル型、サークル型)
●集団圧力を下げる
講演会などで質問が出ないとき・・・
・まずは個人で質問などをメモしてもらう。
・2人組になり5分ほど自由に雑談してもらう。
・その後、おしゃべりしたことを言ってもらう。
●約束事
・グランドルールを伝える。
本書P80~81からコレはと思ったものを紹介します。
☆意見の対立や食い違いをみんなで楽しみましょう。
→調和しないといけないという気持ちをはずす。
☆通夜狩りを言わず、自分の弱みを素直に見せましょう。
→タテマエとホンネをこう言い換えるだけで、わかりやすくなる。
☆今日は言いあう場ではなく、聴きあう場にしましょう。
→ランクの高い人が発言を独占するのを禁止にするルール。
2010年5月8日土曜日
毎日をHappyにする良い質問って何ですか?
齋藤 孝著 『質問力 話し上手はここがちがう』
気の置けない仲間と、何気ない会話は誰しもリラックスの素ですよね。
その一方で、それ程親しくはないけれど、その人達と会話したことで自分の視野が広がったり思考が深まったという経験がありませんか?
一体その差は何なのでしょう?
その秘訣は「質問力」にあるようです。
【話し上手な人の良い質問って?】
●具体的かつ本質的な質問
●互いに新たな気づきが得られる質問
【具体的かつ本質的な質問】
◆座標軸を使って
齋藤さんは座標軸を使って、「良い質問」を整理しています。
(以下P54抜)
「~まず縦軸(y軸)の上がプラス法句で具体的、したがマイナス方向で抽象的とする。
横軸(x軸)の右がプラス方向で本質的、左がマイナス方向で非本質的とする。」
この座標軸を使って「良い質問」と「悪い質問」を整理すると、
自分がこれから相手に伝える質問が、一体どの位置に収まるのかが分かるようです。
ちょっと角度を変えて・・・
みなさんにとって、「自分がされて嬉しい」質問はどんな質問でしょうか?
私は相手が、自分やその内容に関心をもってくれていることが伝わってくる
「本質的なもの」が嬉しいようです。
反対にあまり嬉しくない質問はどんなものでしょうか?
論点がずれていたり、自分が伝えたい内容とはかけ離れている質問は、
「聞きたくないのかな?」などと感じられて早々に話を切り上げようとしてしまいます。
「抽象的かつ非本質的なもの」は答えにくいものです。
しかも、相手がどんな答えを欲しがっているのかという意図が見えません。
日頃からこの座標軸を頭の中に入れておくことで、
今、自分がしようとしているその質問の良し悪しを意識したいものです。
【互いに新たな気づきが得られる質問】
◆頭を整理させてくれる質問(P59)
◆現在と過去が絡まり合う質問(P63)
(P61抜)
「質問とは相手の状況、相手の興味、関心を推しはかり、自分の興味や関心とすりあわせてするものである。」
「自分の一方的な興味だけで聞く質問は、相手にとって苦痛以外のなにものでもない。」
ここで大切なのは、「自分の興味や関心とすり合わせる」ということです。
とかく「相手の頭を整理する良い質問」ばかりを考えていると、
つい自分のことがおろそかになってしまいます。
次第に相手のことばかりを考えている状態に疲弊してしまい、
会話そのものを楽しめなくなってしまいます。
【教育に活かす!】
これらの「質問力」を身につけるために、斎藤さんが例としてあげられたいくつかのネタを抜粋します。詳細は本書をご覧ください。
●質問力ゲーム
(P30~抜)
①40人の学生がいたら5人×8チームに分ける。
②1つのチームが前に出て、順番に好きな本や趣味について短いプレゼンを行う。
③各グループごとのメンバーに1番から5番までの番号をつける。
④1番の人がプレゼンをしたら、各グループの1番の人が全員起立し質問をする。
2番以下同様に質問をしていく。
⑤最後にプレゼンテーターが一番いい質問を選ぶ。
もし、小学生がこれらのゲームを繰り返すと、自然に「良い質問」が分かってくるようになると思います。
そして、更に進めるとおそらく数人の子ども達は、
「プレゼンテーターが答えたくなるような質問がいい質問なんだ。」
と自然に気づくようになるでしょう。
●メタ・ディスカッション
(P32~抜)
「朝まで生テレビ」のように、7,8人が真ん中に座って討論する。まわりの人がディスカッションを見下ろして、採点するゲーム」
とあります。
これらのゲームに共通するのは、互いに質問している様を客観視させるということです。
話し合いの様子を客観視する中で、良い質問によってその話し合いがどのように変化していくのかも理解できます。
この学習は、ぜひ子ども達に体験させたいと思いました。
気の置けない仲間と、何気ない会話は誰しもリラックスの素ですよね。
その一方で、それ程親しくはないけれど、その人達と会話したことで自分の視野が広がったり思考が深まったという経験がありませんか?
一体その差は何なのでしょう?
その秘訣は「質問力」にあるようです。
【話し上手な人の良い質問って?】
●具体的かつ本質的な質問
●互いに新たな気づきが得られる質問
【具体的かつ本質的な質問】
◆座標軸を使って
齋藤さんは座標軸を使って、「良い質問」を整理しています。
(以下P54抜)
「~まず縦軸(y軸)の上がプラス法句で具体的、したがマイナス方向で抽象的とする。
横軸(x軸)の右がプラス方向で本質的、左がマイナス方向で非本質的とする。」
この座標軸を使って「良い質問」と「悪い質問」を整理すると、
自分がこれから相手に伝える質問が、一体どの位置に収まるのかが分かるようです。
ちょっと角度を変えて・・・
みなさんにとって、「自分がされて嬉しい」質問はどんな質問でしょうか?
私は相手が、自分やその内容に関心をもってくれていることが伝わってくる
「本質的なもの」が嬉しいようです。
反対にあまり嬉しくない質問はどんなものでしょうか?
論点がずれていたり、自分が伝えたい内容とはかけ離れている質問は、
「聞きたくないのかな?」などと感じられて早々に話を切り上げようとしてしまいます。
「抽象的かつ非本質的なもの」は答えにくいものです。
しかも、相手がどんな答えを欲しがっているのかという意図が見えません。
日頃からこの座標軸を頭の中に入れておくことで、
今、自分がしようとしているその質問の良し悪しを意識したいものです。
【互いに新たな気づきが得られる質問】
◆頭を整理させてくれる質問(P59)
◆現在と過去が絡まり合う質問(P63)
(P61抜)
「質問とは相手の状況、相手の興味、関心を推しはかり、自分の興味や関心とすりあわせてするものである。」
「自分の一方的な興味だけで聞く質問は、相手にとって苦痛以外のなにものでもない。」
ここで大切なのは、「自分の興味や関心とすり合わせる」ということです。
とかく「相手の頭を整理する良い質問」ばかりを考えていると、
つい自分のことがおろそかになってしまいます。
次第に相手のことばかりを考えている状態に疲弊してしまい、
会話そのものを楽しめなくなってしまいます。
【教育に活かす!】
これらの「質問力」を身につけるために、斎藤さんが例としてあげられたいくつかのネタを抜粋します。詳細は本書をご覧ください。
●質問力ゲーム
(P30~抜)
①40人の学生がいたら5人×8チームに分ける。
②1つのチームが前に出て、順番に好きな本や趣味について短いプレゼンを行う。
③各グループごとのメンバーに1番から5番までの番号をつける。
④1番の人がプレゼンをしたら、各グループの1番の人が全員起立し質問をする。
2番以下同様に質問をしていく。
⑤最後にプレゼンテーターが一番いい質問を選ぶ。
もし、小学生がこれらのゲームを繰り返すと、自然に「良い質問」が分かってくるようになると思います。
そして、更に進めるとおそらく数人の子ども達は、
「プレゼンテーターが答えたくなるような質問がいい質問なんだ。」
と自然に気づくようになるでしょう。
●メタ・ディスカッション
(P32~抜)
「朝まで生テレビ」のように、7,8人が真ん中に座って討論する。まわりの人がディスカッションを見下ろして、採点するゲーム」
とあります。
これらのゲームに共通するのは、互いに質問している様を客観視させるということです。
話し合いの様子を客観視する中で、良い質問によってその話し合いがどのように変化していくのかも理解できます。
この学習は、ぜひ子ども達に体験させたいと思いました。
2010年5月4日火曜日
『EQ』ダニエル・ゴールマン 土屋京子・訳
EQを高める事は今からでも手遅れではない!と思ったワケ
【ワケ】
●脳の働きは、人それぞれ顔が違うように、人それぞれ得意、不得意がある。
●脳の働きを制御することが、EQを高めることにつながる。
〈心の知能指数〉
ワケについて話を進める前に、「EQ」とは何かという大前提を確かめておきましょう。
本書の最初に「日本の読者のみなさんへ」という文章があります。
そこには「EQ」について次のように書かれています。
(P3抜)
「EQすなわち「心の知能指数」とは何だろう?
それは、知能テストで測定されるIQとは質の異なる頭の良さだ。」
・自分の本当の気持ちを自覚し尊重して、心から納得できる決断を下す能力。
・衝動を自制し、不安や怒りのようなストレスのもとになる感情を制御する能力。
・目標の追求に挫折したときでも楽観を捨てず、自分自身を励ます能力。
・他人の気持ちを感じ取る共感能力。
・集団の中で調和を保ち、協力しあう社会的能力。
「EQ」というと、何か特別なものと感じてしまいますが、
決してそうではないことがわかります。
私にとって馴染みのある言葉に置き換えると、「自律」に近い概念なのかなと思いました。
これまで、一人の人間が成長していくには、その人なりの適切な体験をしていく中で、
自然に身につけていくのだろうと思っていた「自律」=EQ=心の知能指数でしたが、
決してそうではないということが今回わかりました。
〈人それぞれ〉
P35には「脳の進化の歴史」として、脳の3つの部分について説明されています。
ここを読むと、今更ながら生物がもつ繊細な体内の仕組みに圧倒されます。
(P35抜)
・脳幹
脳の中で最も古い部分。
脳幹は呼吸や代謝など生命維持の基本にかかわる機能を調節し、
またあらかじめ決まっている反応や動作をコントロールしている。
・大脳辺縁系
脳幹の周囲を縁取る形状から、この脳を「大脳辺縁系」と呼ぶ。
強い願望や怒り、~恋に目がくらんでいるとき、~
行動を支配しているのは大脳辺縁系だ。
・大脳新皮質
人間の人間らしさは、この大脳新皮質に由来する。
大脳新皮質は、思考をつかさどる。
自分が抱いている感情について考えることができるのは、
大脳新皮質が備わっているから。
人間がもつ微妙な感情を、コントロールするそれぞれの働きを知ると、
人それぞれ得意、不得意があっても当然だと思えるようになります。
ちょっとしたさじ加減で、おとなしい性格になったり、
反対に怒りっぽい性格になったりするのも当り前に思えてきます。
何しろその脳の働きは、あらかじめ決まったソフトがインストールされた
コンピューターではないからです。
千差万別、大まかなつくりは似たり寄ったりでも、
誕生した後、どんな体験をするのか、どんな環境に育つのか・・・によって、
変わってくるのは当然です。
人によって、生まれつき自分の感情を抑えるのが苦手な人もいるし、
反対に感情を出すのが苦手な人がいるのも当り前だということがわかります。
〈EQを高めるには?〉
ここまで読み進めていく中で、人によってEQが高い低いがあることがわかりました。
では、低いEQを高めることはできないのでしょうか?
IQを高めるように、何か特別なことを勉強するのでしょうか?
14章「気質は変えられる」の所で、次のように書かれています。
「~臆病に生まれついた子供~適切な経験を与えられれば、過度に興奮しやすい
扁桃核を制御できるようになる。」
「~子供が成長過程でどのような情動反応を学習するかだ。」
また、赤ちゃんが面白そうなものに這い寄って行く時に、
母親の「だめよ!」の一言が重要だとあります。
つまり、「だめよ!」と母親の制止を聞いた瞬間、
赤ちゃんは軽い不安情動に対処せざるをえなくなるのです。
こうして少しずつ人生の予期せぬ出来事に、直面するリハーサルを積んでいきます。
あまりに快適な環境では、不安を感じることなく成長してしまいます。
すると、その後の不快な環境に適応するのが困難になってしまう、ということでしょう。
だからといって、大人の感情のままに子どもを不安にさせることがいいことだとは言えませんが・・・。
【教育に活かす!】
●決して子どもに遠慮することなく、良いことは良い、ダメなものはダメと伝え続ける。
●大人(自分)のEQをメタ認知する。
【ワケ】
●脳の働きは、人それぞれ顔が違うように、人それぞれ得意、不得意がある。
●脳の働きを制御することが、EQを高めることにつながる。
〈心の知能指数〉
ワケについて話を進める前に、「EQ」とは何かという大前提を確かめておきましょう。
本書の最初に「日本の読者のみなさんへ」という文章があります。
そこには「EQ」について次のように書かれています。
(P3抜)
「EQすなわち「心の知能指数」とは何だろう?
それは、知能テストで測定されるIQとは質の異なる頭の良さだ。」
・自分の本当の気持ちを自覚し尊重して、心から納得できる決断を下す能力。
・衝動を自制し、不安や怒りのようなストレスのもとになる感情を制御する能力。
・目標の追求に挫折したときでも楽観を捨てず、自分自身を励ます能力。
・他人の気持ちを感じ取る共感能力。
・集団の中で調和を保ち、協力しあう社会的能力。
「EQ」というと、何か特別なものと感じてしまいますが、
決してそうではないことがわかります。
私にとって馴染みのある言葉に置き換えると、「自律」に近い概念なのかなと思いました。
これまで、一人の人間が成長していくには、その人なりの適切な体験をしていく中で、
自然に身につけていくのだろうと思っていた「自律」=EQ=心の知能指数でしたが、
決してそうではないということが今回わかりました。
〈人それぞれ〉
P35には「脳の進化の歴史」として、脳の3つの部分について説明されています。
ここを読むと、今更ながら生物がもつ繊細な体内の仕組みに圧倒されます。
(P35抜)
・脳幹
脳の中で最も古い部分。
脳幹は呼吸や代謝など生命維持の基本にかかわる機能を調節し、
またあらかじめ決まっている反応や動作をコントロールしている。
・大脳辺縁系
脳幹の周囲を縁取る形状から、この脳を「大脳辺縁系」と呼ぶ。
強い願望や怒り、~恋に目がくらんでいるとき、~
行動を支配しているのは大脳辺縁系だ。
・大脳新皮質
人間の人間らしさは、この大脳新皮質に由来する。
大脳新皮質は、思考をつかさどる。
自分が抱いている感情について考えることができるのは、
大脳新皮質が備わっているから。
人間がもつ微妙な感情を、コントロールするそれぞれの働きを知ると、
人それぞれ得意、不得意があっても当然だと思えるようになります。
ちょっとしたさじ加減で、おとなしい性格になったり、
反対に怒りっぽい性格になったりするのも当り前に思えてきます。
何しろその脳の働きは、あらかじめ決まったソフトがインストールされた
コンピューターではないからです。
千差万別、大まかなつくりは似たり寄ったりでも、
誕生した後、どんな体験をするのか、どんな環境に育つのか・・・によって、
変わってくるのは当然です。
人によって、生まれつき自分の感情を抑えるのが苦手な人もいるし、
反対に感情を出すのが苦手な人がいるのも当り前だということがわかります。
〈EQを高めるには?〉
ここまで読み進めていく中で、人によってEQが高い低いがあることがわかりました。
では、低いEQを高めることはできないのでしょうか?
IQを高めるように、何か特別なことを勉強するのでしょうか?
14章「気質は変えられる」の所で、次のように書かれています。
「~臆病に生まれついた子供~適切な経験を与えられれば、過度に興奮しやすい
扁桃核を制御できるようになる。」
「~子供が成長過程でどのような情動反応を学習するかだ。」
また、赤ちゃんが面白そうなものに這い寄って行く時に、
母親の「だめよ!」の一言が重要だとあります。
つまり、「だめよ!」と母親の制止を聞いた瞬間、
赤ちゃんは軽い不安情動に対処せざるをえなくなるのです。
こうして少しずつ人生の予期せぬ出来事に、直面するリハーサルを積んでいきます。
あまりに快適な環境では、不安を感じることなく成長してしまいます。
すると、その後の不快な環境に適応するのが困難になってしまう、ということでしょう。
だからといって、大人の感情のままに子どもを不安にさせることがいいことだとは言えませんが・・・。
【教育に活かす!】
●決して子どもに遠慮することなく、良いことは良い、ダメなものはダメと伝え続ける。
●大人(自分)のEQをメタ認知する。
2010年5月3日月曜日
もう、退屈な会議とはさようなら!と決意したワケ
中野民夫著『ファシリテーション革命 参加型の場づくりの技法』
【ワケ】
●ひらめきが欲しいなら、誰かが仕切る会議は時代遅れ!
●引き出し、支援し、促進する新しいリーダー「ファシリテーター」には技術が必要
●まずは私が「退屈な会議からさよなら」するために、アクティブ思考する!
〈ひらめきが欲しい〉
私にはモデルとしている会議があります。
正確にいうと、会議と呼ぶほど大きなものではないのですが、
そこに参加した方たちとざっくばらんに意見を出し合い、
その意見がぶつかり合ったことで、最初には思いもつかなかったアイデアが生まれたのです。
「おもしろい!一人よりも複数で考えると、こんなにもワクワクするのか~!」
今現在も、限りある時間の中で成果を出していかなくてはならない時代です。
会議と称して、連絡報告会をやっている場合ではありません。
会議なら、全員の参加者の脳が汗をかく位働かせたいものです。
会議なら、誰かが仕切って「ハイおしまい!」ではなく、
まるでサッカーのように、「ナイスパス!」「ナイスアシスト!」を目指したいものです。
ひらめきが生まれる瞬間に参加者が全員で参加し、「また次も参加したい!」と思える会議を作りたいものです。
〈ファシリテーターの技術〉
以上のような会議を作っていくには、やはりファシリテーターが必要です。
ファシリテーターとは、「引き出し、支援し、促進する」新しいリーダーシップです。
教師でも、年の功や力関係でその場を仕切るこれまでのリーダーでもありません。
では、そのファシリテーターにはどんな技術が必要なのでしょうか?
この技術を身につけて、「退屈な会議とはさようなら!」です。
当然のことながら、仕事上の会議でこのようなことを明日から直ぐに行うことは難しいでしょう。
ただ、次のような姿勢で臨むことで、自主的に参加しようとする雰囲気は作れるはずです。
まずは、会議で結果を出す!という雰囲気作りの第一歩を踏み出したいものです。
以下、私が実際にやってみたいなと感じたものをあげます。
●事前
・企画の6W2H
When(日時)、Where(場所)、Why(目的)、Whom(対象者)
Who(誰が)What(何を)How(どのように)
How much(いくらで)
これらを整理すると、何のために貴重な時間を投資して、
自分も人も集まるのかが明確になる。
・場作り
〈BGM〉
参加する人達が少しでもリラックスできるように、
場に合ったBGMを流す。
〈紙芝居〉
冒頭で目的やスケジュールを確認するときに、
予め模造紙やA4の紙にキーワードを書いておき、
それを提示しながら説明すると、時間も効率的に使うことができる。
●本番
いよいよ本番!
だいたい自己紹介から始めることが多いでしょう。
ただ氏名を伝えるだけではなく、呼ばれたいあだ名を一言添えてから簡単な自己紹介をするという方法もあるようです。
【教育に活かす!】
・自分の考えをアウトプットすることの気持ち良さ、人の考えを聞いて思ってもみなかったアイデアが生まれる面白さを味わわせる。
・場づくりのBGMや紙芝居を活用する。
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