2010年5月11日火曜日

学校で、ホンネをポロリと引き出すにはどうしたらいいの?

『「ホンネ」を引き出す質問力』 堀公俊著


















【予想】

●まずは人間関係を構築する。

●まずは自分が自己開示する。
●「ここはホンネを語っていい所」と場の雰囲気をつくる。

【KEY WORD】

◆自己規制、相互規制

人は誰しも、自分の思っていることをわかってもらいたい、
スッキリさせたいという欲がありますよね。

でも、実際はどうでしょう。

大勢の人間が生活する場では、
大人も子どもも素直にホンネを語ることに苦労をしています。

例えば学校では教師から子ども達に、
「教室はまちがう所だよ」と声を大にして伝えても、
子ども達はなかなか失敗に対してポジティブなイメージをもつことができないようです。
(ここではなぜ子どもが失敗を恐れてしまうのか?ということについてはあえて触れません)

なぜ人は、素直にホンネを語ったり失敗に対してポジティブなイメージをもったりすることが難しいのでしょう?

本書『「ホンネ」を引き出す質問力』P31より抜粋すると、

・現在の関係のバランスを崩すことへの不安
(漏らされたくない、傷つきたくない、恥ずかしい、そんな空気でないなど)


・不快相互理解に対する否定的感情
(人によって考え方が違う、話しても仕方ない、知っても仕方ない、わかってもらえない)


・相手の反応に対する不安
(対立を避けたい、つまらないことと思われたくない、相手の考えがわからない)

自分自身を振り返っても、まさにピタリと当てはまります。

集団のなかでせっかく開きかけた自分の心に、
「こんなことは人に知られたくない」と自分でストップをかけてしまうのです。
この自己規制の力が、ホンネを出すことを阻んでいるのだそうです。

このような考えをもつ人が集まれば、ますますその力は強まり、
互いに相互規制が働き合ってしまうのです。

この悪循環を断ち切ることが果たしてできるのでしょうか?

◆あふれだす

思い返してみてください。私たちがホンネを言った時の状況を・・・。
きっとまわりの雰囲気に影響されて、思わず言ってしまったことがありませんか?

P36にも同様のことが書かれていました。

「~ホンネを語るという場のムードに触発されて、みずからホンネを語ったのです。


~正確には、「引き出す」ではなく、「あふれだす」といった方が正しい~


これが、本書で新たに紹介したいアプローチです。」

互いに規制をかけたりかけられたりする硬直した人間関係から、
思わず「あふれだす」そんな人間関係を築ける質問力を、
前回のブログ斎藤孝さんの「質問力」とはまた違う角度から得ることができました。

【教育に活かす!】

●場づくり

自己開示しやすい環境を作る。

・非日常の空間を使う。

・狭い空間を使う。

・座り方(ラウンドテーブル型、サークル型)

●集団圧力を下げる

講演会などで質問が出ないとき・・・

・まずは個人で質問などをメモしてもらう。

・2人組になり5分ほど自由に雑談してもらう。

・その後、おしゃべりしたことを言ってもらう。

●約束事

・グランドルールを伝える。

本書P80~81からコレはと思ったものを紹介します。

☆意見の対立や食い違いをみんなで楽しみましょう。


→調和しないといけないという気持ちをはずす。


☆通夜狩りを言わず、自分の弱みを素直に見せましょう。


→タテマエとホンネをこう言い換えるだけで、わかりやすくなる。


☆今日は言いあう場ではなく、聴きあう場にしましょう。


→ランクの高い人が発言を独占するのを禁止にするルール。

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