『「ホンネ」を引き出す質問力』 堀公俊著
【予想】
●まずは人間関係を構築する。
●まずは自分が自己開示する。
●「ここはホンネを語っていい所」と場の雰囲気をつくる。
【KEY WORD】
◆自己規制、相互規制
人は誰しも、自分の思っていることをわかってもらいたい、
スッキリさせたいという欲がありますよね。
でも、実際はどうでしょう。
大勢の人間が生活する場では、
大人も子どもも素直にホンネを語ることに苦労をしています。
例えば学校では教師から子ども達に、
「教室はまちがう所だよ」と声を大にして伝えても、
子ども達はなかなか失敗に対してポジティブなイメージをもつことができないようです。
(ここではなぜ子どもが失敗を恐れてしまうのか?ということについてはあえて触れません)
なぜ人は、素直にホンネを語ったり失敗に対してポジティブなイメージをもったりすることが難しいのでしょう?
本書『「ホンネ」を引き出す質問力』P31より抜粋すると、
・現在の関係のバランスを崩すことへの不安
(漏らされたくない、傷つきたくない、恥ずかしい、そんな空気でないなど)
・不快相互理解に対する否定的感情
(人によって考え方が違う、話しても仕方ない、知っても仕方ない、わかってもらえない)
・相手の反応に対する不安
(対立を避けたい、つまらないことと思われたくない、相手の考えがわからない)
自分自身を振り返っても、まさにピタリと当てはまります。
集団のなかでせっかく開きかけた自分の心に、
「こんなことは人に知られたくない」と自分でストップをかけてしまうのです。
この自己規制の力が、ホンネを出すことを阻んでいるのだそうです。
このような考えをもつ人が集まれば、ますますその力は強まり、
互いに相互規制が働き合ってしまうのです。
この悪循環を断ち切ることが果たしてできるのでしょうか?
◆あふれだす
思い返してみてください。私たちがホンネを言った時の状況を・・・。
きっとまわりの雰囲気に影響されて、思わず言ってしまったことがありませんか?
P36にも同様のことが書かれていました。
「~ホンネを語るという場のムードに触発されて、みずからホンネを語ったのです。
~正確には、「引き出す」ではなく、「あふれだす」といった方が正しい~
これが、本書で新たに紹介したいアプローチです。」
互いに規制をかけたりかけられたりする硬直した人間関係から、
思わず「あふれだす」そんな人間関係を築ける質問力を、
前回のブログ斎藤孝さんの「質問力」とはまた違う角度から得ることができました。
【教育に活かす!】
●場づくり
自己開示しやすい環境を作る。
・非日常の空間を使う。
・狭い空間を使う。
・座り方(ラウンドテーブル型、サークル型)
●集団圧力を下げる
講演会などで質問が出ないとき・・・
・まずは個人で質問などをメモしてもらう。
・2人組になり5分ほど自由に雑談してもらう。
・その後、おしゃべりしたことを言ってもらう。
●約束事
・グランドルールを伝える。
本書P80~81からコレはと思ったものを紹介します。
☆意見の対立や食い違いをみんなで楽しみましょう。
→調和しないといけないという気持ちをはずす。
☆通夜狩りを言わず、自分の弱みを素直に見せましょう。
→タテマエとホンネをこう言い換えるだけで、わかりやすくなる。
☆今日は言いあう場ではなく、聴きあう場にしましょう。
→ランクの高い人が発言を独占するのを禁止にするルール。
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