2010年8月21日土曜日

アラフォー世代以降の勉強法!小宮一慶著『ビジネスマンのための「勉強力」養成講座』 

子どもの頃は嫌でたまらなかった「勉強」が、今になってこんなにおもしろくなるなんて!
それもそのはず!大人になってからの勉強を著者小宮さんは、「~仕事上で「なれる最高の自分になる」ための勉強」(P5)と言っています。
また、勉強し頭を良くする事を次の例をあげて説明されています。
「頭が良くなるというのは、クルマのエンジンの性能が良くなること、つまり、排気量が増え、エネルギー効率が良くなることです。排気量は2000ccのまま、無理して速く走り続けようとしても、4000ccのクルマには結局かないません。そして、いくら良いエンジンをもっていても、正しい道を速く走らない限り、正しい目的地には着きません。~」(P7)


本書は、書店にあまた並ぶ「勉強本」の一冊です。
私もこれまで数冊の「勉強本」を読んできましたが、それらとは少し雰囲気の違った、
アラフォー世代以降向けの「勉強本」のように感じました。
自称「趣味は勉強」と言い切る小宮さんが、
社会人の私たち(職業問わず)にご自身が実際に実践されてきた事柄を、
「論理的思考力」をキーワードに丁寧に説明してくださっています。
【論理的思考力を身につけるための準備】
まず、小宮さんが本書でキーワードにしている「論理的思考力」とは一体どんな力なのでしょう。
P57~59にはこのように書かれています。
「~インプット(知識)に対してどの引き出しを開くか。その関連付けを考えるのが論理的思考である、~」
「~ほかの人が考えつかないような引き出しを開くことができるかどうかは、論理的思考力を深めることにかかっています。」
つまり、知識と論理的思考力の両輪がうまくかみ合ってこそ、
「なれる最高の自分」になれるのだと思います。
それには次の準備が大切だといっています。
それは「問題意識」と「メモ」をとること
●問題意識
知識を知恵に変えている人に共通しているのが、この「問題意識」をもち、疑問に感じたことをちょっと掘り下げようと行動している人だそうです。
この事を改めて考えてみると、私の場合、結構偏っている事に気づきます。
例えば、新聞を読んでいても、「教育」に関する事は見逃す事なく目に飛び込んできます。
ところが、恥ずかしながら経済に関わることはチンプンカンプンなので、
ざーっと見出しに目を通しても、
私の頭の中のフックにはひっかかってきません。
これではいつも同じような情報しか取り込む事はできないし、
自分の器がいつまでも大きくなる事はありませんよね。
それではどうしたらいいのか?
小宮さんは、「当たり前を疑う事」と述べています。
ここのところを読んだとき、私は、教師の間で有名な有田和正さん
「子ども達に「はてな?」を見つける力を育てることの大切さ」を思い出しました。
大人も同じように、まずは「当たり前を疑い」、はてな?と思った事をまず一歩調べる事。
それを手間を惜しまずどんな形でも紙等に残す事。
これはどこかで聞いた事がある台詞・・・。
そうです、私たち教師が普段子ども達に言っている事と同じなのです。
●メモ
なぜメモをするのでしょう。
忘れないため?
小宮さんは次のようにおっしゃっています。
メモはアウトプットの力をつけるため。
Q:ではなぜアウトプットが大切なのか?
A:それは、アウトプットしていくことで、次のステージに進むためのチャンスが得られるから。
Q:では、いいアウトプットをするにはどうしたらいいのか?
A:それには、良質のインプットを日頃からしていくこと。
以上は、本書P166からP167までに書かれている事を、
私なりにQ&Aでまとめてみました。
このような日々の積み重ねを「準備」することで、
いつか訪れるかもしれない「チャンス」を確実に結果へと結びつけることができるのですね。
【つまり「見通す力」?】
本書では、様々な例をあげながら、「論理的思考力」とはこんな力だよと教えてくれます。
では、身近な例で言ったらどんなことになるのでしょう?
私は、「見通す力」という言葉がしっくりきます。
小宮さんは、P60からご自身の体験をあげながら「論理的思考力」が身に付いていたらどんな仕事ぶりになるのか?ということを説明していらっしゃいます。
私たちの仕事で言えば、1年間を見通し、子ども達に「こんな力を身につけてほしい」というゴールを描きながら、手だてをうっていく、ということになります。
徹底してゴールまでを見通し、流れを読み、臨機応変に心配りをしながら進んで行く~
そのためには、やはり「問題意識」をもち、
調べたこと、気づいた事を「メモ」をしながら準備しつづけることがビジネスマンだけではなく、
教員も不可欠なのですね。

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